みなさんこんにちは! お元気でしょうか?
昨今の状況により、医療従事者をはじめ、外出が必要なお仕事をされている皆さん、本当
にありがとうございます。みなさんも十分にお気をつけください。
さて、今週は六大学野球についてお話しします⚾️
「え?今季できるの!?」と思った方いらっしゃるでしょう。
確かに、この六大学野球も新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年の春季リーグ戦は
5月下旬に開幕日を延期し、1試合総当たりの方式に変更して開催予定と東京六大学野球連
盟の臨時理事会にて発表されました。しかし今後の状況次第では無観客試合やリーグ戦の
中止等の可能性を視野にいれていきたいとも述べております。(2020年4月5日現在)
本来は対戦相手校1校あたり2日間計2試合行い、1勝1敗になったら月曜にも試合を行い、
決着をつけています。そしてそれを総当たりで行い、優勝を争います。ですが今季はその
総当たりが1試合のみしか行われず、昨日負けたから明日取り返そうということが不可能
であるため、1試合あたりの勝敗がより大きく左右されるでしょう。
ちなみにリーグ戦を1試合総当たり方式で開催するのは、当時の文部省訓令「野球統制令
」の制限による昭和15〜17年の秋、昭和21年春以来74年ぶり5回目のことになります。では「野球統制令」を皆さんはご存知でしょうか?
この法令は1932年(昭和7年)3月に学生野球の統制と健全化を目指して文部省からだされた訓令です。その当時、大学野球は大人気であり、東京大学野球連盟(後の東京六大学野
球連盟)は一年間に40万円(当時の小学校教員の初任給は45〜55円)を超える入場料収入を得ていたり、大会の乱立や正式ではない金銭の授受が多く発生していたり、さらに私立
大学による中学選手の引き抜き、選手の学業低迷や女優との交際の報道などが問題でした。
このような状況は、学生野球の「興行化」「商業化」「選手のマネキン化」などとして、
当時から批判的にとらえられていたため、クリーンにさせるべくこの法令が成立したとい
われています。
また昭和15年代は西暦1940年ごろで1937年の日中戦争の長期化等による戦時体制への移
行に伴い、野球より武道というスポーツ政策の変更等、国による学生野球の統制がこの法
令により合法になったので、野球は一時期に国民的なスポーツから離れてしまいました。
スポーツも少なからず、歴史的背景に影響を受けていたことがわかりますね。野球統制令
は1947年に廃止されました。
とても固い内容になってしまいましたね(汗)
ただいまこのコラムは4月下旬に書いておりますが、なんとか無事に今季リーグが開催さ
れることを願っております。そして早稲田大学はここ数年優勝から離れているので、ぜひ
とも今年こそは優勝できるよう応援しましょう!
画像は2019年のもの。
参考文献
http://big6.gr.jp/index.php
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjshjb/9/0/9_KJ00002348955/_pdf
https://ja.wikipedia.org/wiki/野球ノ統制並施行ニ関スル件
※野球統制令は大学野球だけではなく、小学、中学野球も統制の対象になっていました。
しかし、ここでは割愛させていただきます。
画像:https://blog.goo.ne.jp/ay1881/e/a1b1450ac715702cf76d8003962f94e8 より引用
筆者 モガ
早稲田大学法学部3年
早稲田大学公認サークル
まっちワークグループ早稲田
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